奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の声きく時ぞ 秋は悲しき
猿丸太夫(5番) 『古今集』
古今集でこう詠まれる日本の秋ですが、今年は少し勝手が違いますね。
そうは言っても秋となれば愛車と共に紅葉を訪ねたい私たちは、晩秋の奥山にエキゾーストノートを響かせながら紅葉狩りと洒落込みました。
Photo by Mr.Ueda, Text by T.Kondo
紅葉ツーリングのコースセッターMN会員の意欲かき立てるおふれに北は関東、名古屋 南は大阪とこれまでには類を見ない程参加者の多いツーリングイベントとなりました。
大津インターから下道を通り、石山寺を瀬田川沿いに南下していきました。例年なら見事な紅葉が待ち受けるはずなのですが、今年は暖秋?につき紅葉もまばらです。
全員集合した後に再スタートし、どんどんと奥山へと分け入る英国車たち。
バンプラ2台にヒーリースプライト4台、ビックヒーリー1台、カントリーマン1台、モーガン2台、MG-B1台、ミジェット1台、MGF1台、ジャガー1台 すごい構成の英国車たちですが沿道を通る通行人や対向車の熱い視線を浴びながら快適なドライブは続きます。
紅葉は少なかったのですが、皆、そんな事はみじんすらも気にせずに楽しいひとときを楽しみました。
一休みしてからのコースは素晴らしいものでした。伸びやかなストレートあり、ゆったりとしたコーナーリングを楽しんだかと思えばタイトなワインディングが現れ、うっそうとした深林や澄んだ空気を楽しむ事ができました。
こういうコースはAタイプエンジンを搭載したADO16やスプリジェットの真骨頂。ブランドコーナーにドキドキわくわくしながら一台の落伍者もなくお昼の会場 ハーブクラブに無事到着。
KK会員のご紹介で美味しいランチやスペアリブにありついたメンバーはタイトコーナでのハンドリングで疲れた体を休めました。
のどかな田んぼが広がり、紅葉も楽しむ事ができたのですが秋の陽はつるべ落とし。あわてて車を並べて記念撮影を済ませました。
柳生茶屋では、私の蓄音機にSMさん、SG会員が持ち寄ったSPレコードをBGMにわらび餅やぜんざいを頂きながらのんびり、ゆったりとした時間を楽しむ事が出来ました。
ふと気がつくと予定を1時間も超えてあたりは薄暗くなってきました。もっとこの時間を楽しみたいと名残惜しそうな会員をコースセッターのMN会員の挨拶でこの素晴らしきイベントはおしまい。
2週間前にバンプラが納車されて満を持しての参加のNM会員。まるで古参の会員のようにメンバーに馴染んでいました。まさに参加したメンバーがまるで一つの家族のよう。
これはコースセッターのMN会員の入念な準備の下、行われたイベントだからだと参加した皆が思っていたはずです。
参加されたメンバーの皆さんお疲れさま。MNさん、素敵な時間を本当にありがとうございました。